【徹底解説】人工芝のサッカー場のメリット・デメリット5選

人工芝 メンテナンス

サッカーをおこなうフィールドといえば土(クレー)、芝が一般的ですが、近年は人工芝のサッカー場が増えています。

この記事では人工芝に着目し、サッカー場に人工芝を導入するメリット・デメリットを、土や天然芝のコートと比較しながら紹介します。

人工芝のサッカー場のメリット5選!

芝生のサッカー場が増えているとお伝えしましたが、なかでも増えているのが人工芝のサッカー場です。天候に左右されずに試合・練習ができる、日頃のメンテナンスが容易である、クッション性の高さから大きなケガをしにくいなど、人工芝特有のメリットがあるためです。ここでは大きく5つのメリットを解説します。

メリット① 維持にかかる手間とコストが少ない

人工芝は土や天然芝と比較して、維持にかかる手間とコストが少ない点が特長です。

土のコートではトンボかけやライン引きなどの手間がかかりますし、天然芝を維持するにはより大きな手間とコストがかかります。天然芝ではたとえば水やり・肥料やりや芝刈りなどが必要です。

一方で人工芝のメンテナンスといえばゴミの掃除、ブラッシング、ゴムチップの補充ですみます。落ち葉をはじめゴミの掃除は目立ってきたときにおこなう程度でよく、ブラッシングも月1回程度で問題ありません。

ライン引きにいたってはカラー人工芝を使ってラインをつくってしまえば、それ以降ラインを引く必要がなくなります。

このように人工芝は施工後の大きなメンテナンスを必要とせず、機能性を容易に保てます。

メリット② 悪天候でも使用できる

人工芝は雨や雪の影響を受けにくいため、天候が悪くても地面の状態を気にせず試合や練習をおこなえます。土や天然芝のコートでは雨や雪によって使用できないケースがありますが、人工芝は水はけが良いため雨天時の練習も問題ありません。

さらに人工芝なら屋内にも敷けるため、室内練習場へも導入できます。室内練習場であればなお、天候の影響を受けずに練習をおこなえます。このメリットは日光を必要とする天然芝では実現できません。とくに雨の多い地域や雪国で芝のコートをつくるなら、人工芝がおすすめです。

メリット③ クッション性が高い

サッカー場やフットサルコートなどのスポーツ用に使われる人工芝に「ロングパイル人工芝」があります。ロングパイル人工芝は芝葉の長さが50mm〜70mmでクッション剤が入った人工芝です。このクッション剤のおかげで一般的な人工芝よりもふかふかとした感触を実現し、さらに砂やゴムチップをまいているため衝撃吸収力が上がっています。

ロングパイル人工芝の高いクッション性によって、プレー中に転んでも脳挫傷といった大ケガにいたりにくいとされています。

逆をいえば、スポーツ用に人工芝を敷くのであれば必ずクッション性の高い人工芝を使用しましょう。家庭用の人工芝や安価な人工芝にはクッション剤が入っておらず、選手の体へ大きな負担がかかる上、芝生そのものも大きなダメージを受けるためです。

メリット④ 施工期間が短い

天然芝は施工したらすぐ使えるわけではありません。芝生を敷いたのち、芝がしっかり根を張り、養生するまでにある程度の時間を要します。芝の種類にもよりますが、おおよそ4ヵ月程度はかかるといわれています。

人工芝の場合ももちろん規模にはよりますが、業者に見積もりを依頼し、実際に下地の整備、芝の敷設を経て完成にいたるまで約1ヵ月〜3ヵ月が一般的です。

ただし、早ければいいわけではありません。人工芝はメンテナンスがほとんど不要な代わりに下地の整備が非常に重要です。早さだけにこだわらず、品質管理を厳密におこなってくれる業者に依頼しましょう。

メリット⑤ 衣服が汚れにくい

人工芝を使えば泥や砂ぼこり、天然芝から出る液による衣服の汚れが防げます。泥や砂、植物による汚れは洗濯でなかなか落ちにくいものです。人工芝なら水はけが良いため、雨が降っていても汚れにくいメリットがあります。

頻繁に練習や試合がある方だと、ユニフォームや練習着を洗濯する回数も多いでしょう。予洗いする時間と労力を省けるため、プレー後の手間を考えず練習や試合に臨みやすい環境にできるといえます。

人工芝のサッカー場のデメリット5選!

ここまでは人工芝のメリットをお伝えしてきましたが、やはりデメリットがないとはいえません。人工芝を導入する施設側のデメリット、そして人工芝を使用するスポーツプレーヤー側のデメリットと、2つの面から説明します。

デメリット① 導入費用が高い

天然芝と比較してメンテナンスの手間と費用がかからない点を人工芝のメリットとして紹介しました。しかし導入費用は天然芝よりも高額になってしまいます。サッカー場にはロングパイル人工芝を使用するためです。導入費用が高くなる要素として材料費、クッション性を高めるための費用、下地整地にかかる費用の3点が挙げられます。

ロングパイル人工芝は芝葉の長さから一般的な人工芝よりも材料費がかさみ、砂やゴムチップによってクッション性を高める費用も加わります。施工の際に重要な下地の整備も天然芝と比較すると大がかりで、その分コストも高額です。

導入後の維持管理コストを下げるため、ならびに選手のケガを防ぐための投資として考えると良いでしょう。

デメリット②10年を目安に張り替え必要である

人工芝にも寿命があり、目安は10年程度です。激しい運動の繰り返しによる芝葉の劣化や、経年による下地の劣化はどうしても避けられません。

張り替えのためには芝を一度すべて剥がし、下地の劣化が目立つ場合は下地を補修した上であらためて人工芝を敷設します。

工事は導入時と同程度の大きな規模となり費用もかかりますが、劣化したまま放置すればプレーヤーがケガを負うリスクが高まるでしょう。

たとえば劣化して葉が寝てしまった芝は滑りやすくなります。プレーヤーは踏ん張る力が余計に必要になるため、足への負担が増します。

張り替えは大がかりな工事ですが、使用者がケガをするリスクを軽減するためにも欠かせません。

デメリット③摩擦によってやけどしやすい

人工芝はクッション性の高さから脳挫傷といった大ケガをしにくい点がメリットだとお伝えしました。その半面、熱に弱いプラスチックを材質とするため摩擦熱でやけどしやすい特徴があります。

サッカーでいうとスライディングプレーがやけどを負う原因に挙げられます。一方で天然芝でやけどは考えにくいでしょう。しかし天然芝でもすり傷なら起こりえます。スポーツにケガはつきものといってしまえばそれまでですが、摩擦熱によるやけどは人工芝特有のデメリットといえます。

デメリット④保温性によるやけどのリスクがある

③で説明したやけどの原因は摩擦熱でした。摩擦熱とは別に、天然芝の熱を吸収し、保温する性質によってやけどを負う可能性もあります。

屋外サッカー場の場合、人工芝の芝葉は日光の熱を吸収して表面温度が上がるためです。さらに人工芝の土台であるアスファルトは土と違って熱を吸収できず、反射熱が発生します。クッション性を高める点ではメリットだったゴムチップも、熱を吸収する材質です。

こうした人工芝の性質上、夏場の炎天下では芝の表面温度が70℃近くにもなるといわれています。砂浜の表面温度で60℃前後ですから、相当な熱さだと想像に難くありません。靴を履いているとはいえ、最近のシューズは軽量化のためにつくりが薄いものも多く、足の裏に水ぶくれができてしまうケースもあります。

デメリット⑤反射光がプレーを妨げる可能性がある

④のデメリットを解消するために、最近は熱くなりにくい人工芝も開発されています。屋外に導入する場合は選択肢に入れたいところですが、また別のデメリットがある点に注意が必要です。

熱くなりにくい人工芝は日光を吸収せず、日光を防ぐ発想でつくられています。このつくりによって反射性が高まり、人によってはまぶしさからプレーしづらい環境になりえます。最近は開発技術も進んでいますし、誰もがまぶしいと感じるわけではありませんが、注意したい点といえるでしょう。

人工芝導入ならGrassias TOKYOにご相談ください

人工芝の導入にかかるコストは天然芝の場合とくらべてコストがかかるため、失敗はしたくありません。メリットとデメリットを踏まえた慎重な判断が大切であり、業者選びも重要です。

Grassias TOKYOは人工芝の販売から施工まで一貫して提供しており、スポーツ用人工芝にもご対応できます。弊社ではFIFAの認定を受けた高品質な商品を取り揃え、経験豊富な職人がご要望をうかがいながら、製品を長くお使いいただけるよう適切に施工いたします。

人工芝の導入をお考えの方はこちらからお気軽にお問い合わせください。

おわりに

この記事では人工芝のサッカー場について、メリットとデメリットを5点ずつ紹介しました。

サッカー場の地面というのは選手のパフォーマンスやボールの動き方に大きな影響を与えます。なかでも近年、人気が高まっているのが人工芝です。

人工芝とひとくちにいっても種類が豊富なため、導入場所や用途に適した製品を選ぶ必要があります。スポーツ用の人工芝は機能性の高さから一般的な人工芝よりも高額ですが、金額だけではなく選手の身体へのリスクも考慮したいところです。

理想のサッカー場をつくるため、人工芝の導入をお考えの場合はぜひ一度、プロに相談することをおすすめします。